聴力の低下はなかなか自覚しにくいもので、ご家族や周りの人から「聞こえていないんじゃないか」と指摘されることもあります。聴力が低下するとどのような兆候が見られるのでしょうか。
テレビの音が大きい
例えば、ご家族がテレビのボリュームを20前後で聞いているところを30~40にして聞いている場合は要注意です。ご本人とご家族の関係性もありますが、「テレビの音がうるさい」と言えないこともあるのです。集合住宅にお住いの場合、隣人とのトラブルに発展することもあります。自分が快適に聞いていても実は騒音だった、そうなる前に対策をしましょう。
健康診断や人間ドッグの聴力検査で「要注意」「再検査」になった
健康診断の結果で気になる項目はコレステロール値や血圧、肝機能…だけではありません。聴力の項目もチェックしてください。要注意や再検査という結果が出ている場合、既に軽い難聴になっている可能性があります。
聞き返しが増えた
聴力が低下するにつれて、会話をしているときに「なに?」「えっ?」「はっ?」といったような聞き返しが少しずつ増えてきます。1つの話題で2回、3回と聞き返すことが増えると、円滑なコミュニケーションが難しくなってきます。ご本人から聞こえ方についての説明がない場合は、健聴(聞こえている)と認識されるため、聞き返しが人間関係のトラブルに発展することがあります。ゆえに難聴は「見えない障害」とも表現されています。
名前を呼んだり遠くから話しかけても気づかないことがある
病院やクリニックで名前を呼ばれているのに気づかなかった経験はありませんか? もしくはご家族や知人から「無視しないでよ」と言われてしまった経験はありませんか? 当の本人は聞こえていないため、呼びかけがあったことを認識できていないのです。