合理的配慮という言葉をご存じでしょうか。2016年からスタートした障害者差別解消法に記載されている言葉です。国・都道府県・市区町村の役所や、会社や店など「事業主」が耳の聞こえに悩んでいる人から何らかの配慮を必要としていることを求められたときに事業主の負担が重すぎない範囲で対応すること求めれています。
聴き取りに影響を与える3つの要素の中でも改善しやすいのが環境です。どんな環境で聴き取りに影響が出るのでしょうか。例を挙げると下記のようなものがあります。
- 座席の配置
- 騒音の程度
- 話し手との距離
- 会話に参加する人数
- 字幕がついているかどうか
- 補聴援助システムがあるかどうか
- 手話通訳や要約筆記、筆談の有無
- メモやパワーポイントなど視覚的な資料の有無
- 話し手の位置が難聴のある人から見て逆光になっていないか
聞こえで困っている、話がうまく伝わらなくて困っている、どちらか一方通行のコミュニケーションを減らすためにできることはたくさんあります。人によっては配慮を申し出ることを「申し訳ない」と感じて言い出せない可能性もあるため、話し手や事業主が機会を作るようにしてあげると良いかもしれません。